印章資料館

巨大印「不動如山」

駐車場の入り口には巨大印があります。

「不動如山」 動かざること山のごとし

武田信玄公の軍旗にも掲げられた一文です。

地場産業会館

建物の外観。印章資料館はこの中です。平成2年に竣工し、正式名称を「市川三郷町地場産業会館」といいます。平成19年4月より市川三郷町商工会が指定管理者として維持管理を任されており、商工会の六郷支所(商工会館)でもあります。

篆刻体験もできます(要予約)。

印章資料館

はんこの資料展示室には、明治時代初期からの印章彫刻に使用した道具類、印章販売に関する注文書・カタログ、先人や現代作家の作品等数百点に及ぶ寄贈品・寄託品が展示されています。

※見学無料。

昭和初期の折込広告

外交許可証

刻字、印影の展示

水晶原石

印譜集

扁額作品

両陛下行幸時のスナップ

篆書の作品等

展示資料を垣間見ると、先人たちの印章彫刻に対する思い、技術の高さを伺うことができます。

また太平洋戦争以前、遠くアジア諸国まで水晶印を中心とした外交や通信販売が盛んであった事等が、残された日記から読みとることができます。

象牙細工

象牙原木

十鐘山房印拳

十鐘山房印拳閲覧システム

十鐘山房印拳

平成11年からは、世界的にも貴重である、中国 清 時代に製本された「十鐘山房印挙(印譜集)」が展示されており、書家・篆刻家の関心を集めております。

十鐘山房印挙とは、1883年(光緒9年)、陳介祺が71歳の時に作られた印譜集です。(陳介祺の家は十鐘山房と名づけられていた為)

今まで数多くの印譜集が作られてきましたが、十鐘山房印挙は10部程度しか作られなかった為、骨董価値が非常に高い印譜集です。

1枚に1印が押印され、30挙191冊に分けられていますが、その数は1万数百もあります。1万以上の印譜集ですから、押印するだけで1,2年はかかっただろうと言われています。

押印されているのは、陳介祺が自身で集めた中国、戦国時代~漢、魏晋時代の、今から2000年ほど前に使われていた印章です。

これらの時代は、文字の変革期であり、文字(漢字)が完成された過程の時代であり、印譜を見れば、その時代時代の特徴を見ることが出来ます。

また、現在の日本へ受け継がれてきた印章の基礎が出来た時代でもあり、また、芸術的観点から見ても歴史上最高峰だといわれ、現在、印刻者にとってお手本とされています。

ちなみに紙幣に印刷されている印影の書体を「篆書体」といいますが、その書体はすべて漢時代の印が基になっています。

陳介祺は有名なコレクターでもあるが、古印の研究家とも交流が深く、自らも研究していたので、質の高い印章を集めることが出来、状態の良いもの、さらに印箋・印泥などを厳選し、当時では最高の環境で押印していると思われます。

以上の事から、十鐘山房印挙は大変貴重とされ、十鐘山房印挙の印譜は様々な古銅印譜集の印刷本の原稿に使われています。

十鐘山房印拳閲覧システム

世界に7部しかないといわれている最大無比の古銅印譜集「十鐘山房印拳」。公共施設では、上野の東京国立博物館、古河の篆刻美術館に所蔵されていますが、ほとんど公開されていません。その全貌を見ることは困難です。

当印章資料館でも191冊のうちの数冊の一頁のみの公開となっていますが、紙の劣化などを考えると致し方ありません。

そこで、市川三郷町は、旧六郷町時代に一葉一葉をデジタル化したデータベースの閲覧システムを完成させ、十鐘山房印拳の表紙、序説、解説文、収録印一万数百方の原本の閲覧を容易に行うことが可能になりました。

2000年前の中国文化、影印本にはないよりリアルな印影・色彩は感動することでしょう。

また、40インチの大型液晶画面によって拡大された印影は、印影を拡大すると粗が出るという通説を無視する完成度で芸術性も高く、細かい線質等も見ることができます。

さらに、お気に入りの印譜を印刷することも可能であり、旅の思い出、研究資料として好評です。

その他、地域資源情報として、市川三郷町の文化施設、歴史、祭、自然、温泉などなどの情報が満載です。

もちろん、気に入った情報は印刷することができます。

六郷印章業連合組合

山梨県西八代郡市川三郷町岩間2160

市川三郷町地場産業会館内

(市川三郷町商工会六郷支所内)

TEL:0556-32-2159

FAX:0556-32-3826